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2016-02-26更新

修理する時に保険を使うか自己負担のどちらがお得か

小規模な事故で傷ついた自動車を修理したい場合、「保険は利用せず自己負担した方が得になる」と言われることがあります。その仕組みと、判断基準について説明します。

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▼自動車の修理と保険について

1.自己負担のほうが安くなる理由
2.自己負担と保険利用を使い分ける基準は?

1.自己負担のほうが安くなる理由

車両保険は、事故を起こして保険を利用することにより、翌年等級が事故の規模に応じて1または3ランク下がってしまいます。(1等級ダウンは自然災害や車両盗難などの特殊なケースのみで、ほとんどの事故は3等級ダウンです)
そして等級は保険料の負担額に大きく影響します。

また、等級とは別で、事故を起こすと3年間はペナルティとして事故有の係数が適用されますので、同じ等級であっても事故有と無事故では保険料が大きく異なります。

この2つの影響により、保険を利用して修理して等級を下げることで保険料が上昇すると、将来的な保険料が修理費用を上回ってしまうことがあるのです。

2.自己負担と保険利用を使い分ける基準は?

ではどれくらいの修理額までは自己負担した方が良いのかということになりますが、一般的に言われるのは「修理費用が10万円程度までの時は自己負担が良い」というものです。
実際には保険料(加入プラン)や、その時の等級、事故によりダウンする等級数などによって変わってきますので、一度計算してみることをおすすめします。
具体的な計算はノンフリート等級の割引率表から将来的にかかる保険料の計算をして修理代と比較することでできます。

●ノンフリート等級の割引率表

等級 無事故の割引率 事故有の割引率
20等級 -63% -44%
19等級 -55% -42%
18等級 -54% -40%
17等級 -53% -38%
16等級 -52% -36%
15等級 -51% -33%
14等級 -50% -31%
13等級 -49% -29%
12等級 -48% -27%
11等級 -47% -25%
10等級 -45% -23%
9等級 -43% -22%
8等級 -40% -22%
7等級 -30% -20%
6等級 -19% -19%
5等級 -13% -13%
4等級 -2% -2%
3等級 +12%(割増) +12%(割増)
2等級 +28%(割増) +28%(割増)
1等級 +64%(割増) +64%(割増)

(例)年間保険料が10万円で8等級の人が等級3ランクダウンの事故を起こした場合
8等級から事故により翌年は5等級事故有で割引率は13%(年間保険料87,000円)になります。
事故を起こさなかった(保険を利用しなかった)場合は、翌年は9等級無事故になるので割引率は43%(年間保険料57,000円)になります。
また、その後は毎年等級が1ランクずつ上昇します。

事故有の翌年から3年間の保険料:87,000+81,000+80,000=248,000円
無事故の翌年から3年間の保険料:57,000+55,000+53,000=165,000円

事故有の係数がかかる3年だけで保険料の差額が83,000となりましたが、これから先も保険を使ったことにより等級が4ランク差がある状態で保険料を支払い続けることになり、事故後から6年経過した時点で保険料の総支払額に10万円以上の差が生じます。それから先も、それよりも上がることのない20等級になるまで、等級の差額分だけ保険料に差が生まれます。
というわけで長い目で見ると10万円程度であれば保険を使わずに自己負担した方が良いということがわかります。

まとめ

このように小さな事故での修理は、自己負担した方がお得になるケースがあることがわかりましたが、「保険を使わず自己負担した方が得になるなら、そもそも自動車保険(任意保険)なんて入らなくて良いんじゃないか」と考える人もいるかと思います。
しかし十数万円の修理だけでなく、修理費がより高額になるエンジン系の故障や人身事故の場合の賠償金などを含めると、任意保険に入らないのは危険であるといえます。
「病気や怪我をしなければ健康保険に入る必要なんてない」と考える人が少ないように、任意保険への加入は基本的に必要なものだと考えておいた方が良いでしょう。

大きな事故でフレームの修復まで必要になった場合、「修復歴車」となって売却時の査定が大幅に下がってしまいますので、わざわざそのために大金を出して修理するよりも、廃車買い取り業者などに依頼して無料で廃車して、保険金を新車の購入費用に当てた方が良い場合もあります。
また全損扱いで保険金を受け取る場合、事故にあった車の所有権は基本的に保険会社に移りますので、勝手に処分せず「今の車は廃車にして保険金は新車購入費用に充てたい」と事前に伝えておきましょう。

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