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2016-08-02更新

ポケモンGOによる交通事故と安全な楽しみ方

7月22日から日本で配信が始まったポケモンGOですが、その大ヒットの影響により全国で交通事故が発生しています。 ここでは、ポケモンGOやスマホが原因の交通事故についての情報と安全にポケモンGOを楽しむ方法を説明します。

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▼ポケモンGOによる事故と安全な楽しみ方

ポケモンGOのながら運転が原因の事故について
ポケモンGOの遊び方を簡単に説明
安全な楽しみ方1.同乗者(助手席・後部座席)にプレイしてもらう
安全な楽しみ方2.車を停車させてから車内でプレイする
安全な楽しみ方3.車を駐車して歩いてプレイする

ポケモンGOのながら運転が原因の事故について

ポケモンGOによる交通事故と安全な楽しみ方_スマホ運転

NHKの報道によると7月22日の配信開始から7月26日の昼ごろまでの時点で、ポケモンGOのながら運転による交通事故が全国で36件発生し、うち4件で怪我人が出ています。
また、事故に至らなかったもののポケモンGOのながら運転で検挙されたケースは71件にのぼったそうです。
約4日間でのことですから、事故は1日あたり9件程度、検挙は1日あたり18件程度発生していることになります。

ポケモンGOが配信されるよりも前から携帯電話・スマートフォンのながら運転による事故は当然発生していましたが、交通事故総合分析センターのデータを参照したところ、近年の「携帯電話・スマートフォンが原因の交通事故」は年間で合計2000件未満でした。1日あたり約5件のペースです。
ポケモンGOのアプリが原因の事故だけで(短期間の集計とは言え)、昨年までの携帯電話・スマートフォンが原因の交通事故を上回るペースですから、開発・販売元であるNianticや、版権を持つ株式会社ポケモン・任天堂などによる更なる安全対策が望まれます。

現状でも「アプリ起動時に周囲への注意を促す注意喚起を表示する」「一定以上のスピードで移動しているとポケモンを捕獲できない」「バッテリーセーバー機能(スマホを下に向けると画面を暗くした状態になり、ポケモンが出現した時に端末の振動で知らせてくれる機能)」といったいくつかの安全対策はあるものの、交通事故の件数増加を見る限り万全とは言えないでしょう。
※「一定以上のスピードで移動しているとポケモンを捕獲できない」という制限は、不具合が発生している可能性がありますが、走行中の電車内でもポケモンを捕まえることができるので十分に機能していないようです
※「バッテリセーバー機能」は操作不能になる不具合があり、またiOS版の「バッテリセーバー機能」は7月31日のアップデートで削除された状態で、AndroidOS版のみ不具合が残った状態で利用できます(不具合が修正されたタイミングでiOS版も機能が復活する可能性はあります)

特に、移動中の操作・表示に対する制限(移動を検知したら操作を受け付けなくする、あるいは画面を非表示にする等)の追加はまだ必要であると思われます。
まだ怪我人が出るだけで済んでいる今のうちに、より重大な事故が発生しないよう安全対策を強化していただきたいところです。

これは「ポケモンGOに限らないこと」ですが、運転中(信号待ちなども含める)に携帯電話・スマートフォンを操作・注視するのは非常に危険です。
60km/hで走行中だと、たった2秒間目を離している隙に、33m以上進んでしまいます。
片側1車線の狭い道路の制限速度としてよく設定されている30km/hでも、2秒で16m以上進みますので危険を察知できない可能性が高まります。
また、危険を察知してブレーキペダルを踏んで車が停止するまでの距離(空走距離+制動距離)も含めると、事故になってしまう距離は更に伸びます。
信号待ちであったとしても、スムーズな発進ができずに後続の車に迷惑をかけたり、追突される可能性が増えます。

上記の通り運転中に携帯電話・スマートフォン等を操作することは非常に危険であるため、道路交通法で禁止されており、違反者には罰則が発生します。
携帯電話等を使用した結果、交通の危険を生じさせた場合は、「携帯電話使用等(交通の危険)違反」となり、3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金が科せられます。
危険が発生しなかった場合でも、「携帯電話使用等(保持)違反」として、5万円以下の罰金が科せられます。
ただし、交通反則通告制度の対象であるため、基本的には上記の罰則ではなく青切符が切られることになります。
「携帯電話使用等(交通の危険)違反」の場合は、反則金9千円の支払いと違反点数が2点つきます。
「携帯電話使用等(保持)違反」の場合は、反則金6千円の支払いと違反点数が1点つきます。

ポケモンGOに限らず、スマートフォンのながら運転は自分や他者の人生を狂わせてしまう可能性があります。
また、運転するときだけでなく、自転車などの軽車両の利用時や歩行者でも、ながらスマホは危険です。
運転者だけがいくら注意していても、歩行者の方から交通ルールを無視して突っ込まれては事故は避けようがありません。

ポケモンGOの遊び方を簡単に説明

ポケモンGOの安全な楽しみ方を説明する前に、ポケモンGOのことを詳しく知らない方もいらっしゃるかと思いますので、簡単にゲームの遊び方や用語を説明します。

●ゲームサイクル
ポケモンGOは、スマートフォンに搭載されたGPSで取得した位置情報を利用する「位置情報ゲーム」で、【現実世界の各地に配置されたポケモンやアイテムを集め、集めたポケモン同士を「ジム」という場所で対戦させる】というのが大まかなゲームの流れです。
ポケモンを捕まえる際はスマートフォンのカメラで映している景色の上にポケモンを表示する(AR機能)ことで、まるで本当にポケモンが現れたかのように感じることができます。

●ポケストップ
有名な建物や特徴あるモニュメントなどが「ポケストップ」という場所に設定されており、ポケストップに近寄ることでゲームを遊ぶためのアイテムがいくつか無料で入手できます。
 ▼ポケストップで入手できるアイテムの一例

  • モンスターボール:ポケモンの捕獲時に使うアイテム
  • タマゴ:ふかそうち(孵化装置)という別のアイテムにタマゴを入れた状態で現実世界で一定距離歩くことでポケモンが生まれる
  • キズぐすり:ポケモンバトルで減少したポケモンの体力を回復するアイテム

●ジム
特に人が集まりやすい駅などの辺りは、「ジム」という場所に設定されていて、集めたポケモンを配置することで1日1回ゲーム内のポイントを得ることができます。
既に自分以外の誰かがポケモンを配置しているジムだった場合、相手が配置したポケモンと対戦して何度か倒すことでジムの配置が解除され、自分のポケモンを配置することができるようになります。

現実世界にリンクするようにポケモンが各地で出現するというのは、ポケモンファンにはたまらない仕組みですのでハマってしまうのは無理もないことですが、現実世界で特定の場所までの移動が必要なゲームシステム(特にタマゴの孵化はアプリを起動しながら移動しなければ移動距離が増えない仕様)のため、位置情報を利用しない他のアプリに比べると「歩きスマホ」や「ながら運転」を誘発してしまいやすいという一面を持っています。
前述のとおり、開発会社も決して安全対策を怠っているわけではありませんが、まだ万全であるとも言えず、より安全に楽しめるゲームシステムの改善や、GPS・ARを用いたコンテンツに対する新たな法律の制定などが必要と考えます。

安全な楽しみ方1.同乗者(助手席・後部座席)にプレイしてもらう

ポケモンGOによる交通事故と安全な楽しみ方_助手席

ポケモンGOは歩行中・運転中にプレイすると危険と冒頭で説明しましたが、ではドライブ中にポケモンGOをする場合に、どのようにプレイするのが適切か説明していきます。

ドライバーが運転中にスマートフォンを見るのは大変危険ですが、運転者以外の助手席・後部座席の人であれば、乗車中でも安全にプレイ可能です。
そのため、同乗者にスマートフォンを渡してポケモンGOを代わりにプレイしてもらうと良いでしょう。

ただし、個人情報や秘密にしておきたいデータを見られる可能性がありますので、絶対に安心できる相手以外に渡すのは危険です。
スマートフォンのOSがAndroid5.0以降であれば「アプリのピン留め」機能を利用することで、ピン留めしたアプリ以外の画面を見ることができなくすることも可能ですので、利用できる端末であれば同乗者にスマートフォンを渡す前にポケモンGOのアプリにピン留めを設定しましょう。

また、走行中の車内で小さな画面を注視していると乗り物酔いしやすいので、操作する人は酔いにも注意しましょう。
酔いを感じたら画面を見ることをやめて、遠くの景色を見たり、酔い止めを飲んで安静にしておきましょう。

歩行に比べて自動車は移動速度が格段に早いため、ポケストップやジムを通りすぎてしまう可能性がありますが、一度マップに出現したポケモンはある程度離れても画面に表示されてさえいればポケモンをタップすることで捕獲する画面にいくことができます。
一度捕獲する画面にいけさえすれば、ポケモンが出現した場所から離れてしまってもポケモンを捕まえることはできます。

ジムでの対戦は短時間では厳しいと思われますが、ポケストップでのアイテム回収にはあまり時間がかからないので、タイミング(止まる場所)が良ければ信号待ちなどでポケストップを利用できます。

タマゴは現実世界で一定距離移動することによって孵化させることができますが、ポケモンGOは徒歩や軽いジョギングなどのシーンでのプレイを想定しているため、10km/h以上の速度だと移動距離に換算されないペナルティがあります(乗り物は短時間で移動距離を稼げるので、移動速度の制限がなくては乗り物の有無で不公平になってしまう)。
そのため、乗車中のプレイではタマゴを孵化させるのにあまり向かないことは注意です。
※厳密には移動距離が全く増えないわけではなく、ある程度は増えます

現状の仕様では乗り物で移動中でもポケモンGOをプレイ可能なためできる方法ですが、今後のアップデートで安全対策として移動中にプレイの制限などが追加された場合はこの方法はできなくなりますので、その場合は諦めましょう。

安全な楽しみ方2.車を停車させてから車内でプレイする

ポケモンGOによる交通事故と安全な楽しみ方_停車中のスマホ操作

自動車に乗る際に、いつも同乗者がいるとは限りません。
運転者のみでドライブする際にポケモンGOをプレイする方法を2つ紹介します。

1つ目は、ポケストップ付近で停車している最中にポケモンGOをプレイする方法です。
路肩や駐車場に停車している最中にポケモンGOのマップを確認して、ポケストップなどになっている場所まで車で移動し、移動先で停車してポケモンやアイテムを回収した後に次の目的地を探します。

駅のロータリーなどはポケモンやポケストップが多いので狙い目ですが、駐停車している車が多い場合は、長時間の停車や、停車する場所によっては他の車や歩行者の邪魔になってしまいますので、周りに迷惑がかからないよう注意する必要があります。

また、ゲームのプレイよりも交通ルールと安全が最優先ですので、ポケストップが近いからといって交差点や曲がり角から5メール以内の部分などの「駐停車禁止の場所」に車を停めることがないようにしなければなりません。

安全な楽しみ方3.車を駐車して歩いてプレイする

ポケモンGOによる交通事故と安全な楽しみ方_駐車

ドライブする際にポケモンGOをプレイするもう1つの方法は、駐車して徒歩移動に切り替えるというものです。
「それはもはやドライブではないだろう」と突っ込まれてしまいそうですが、気にしてはいけません。
都会・都市部に住んでいる方は、徒歩のみのプレイでも特に問題ないと思われますが、郊外から少し離れた場所ではポケストップやポケモンが少なくなり、ただ漫然と歩いているだけではあまりプレイできません。
レアなポケモンが生息する場所や、ポケストップが多く配置されている場所まで効率良く移動するのに自動車は最適です。

ただし、大きな公園などはレアポケモンが必ず出現する「ポケモンの巣」と呼ばれる場所になっており、ポケモンGOが配信されて以来、ポケモンの巣になった公園を訪れる人が増え、駐車場が満車になる頻度が急増したそうです。その影響で公園周辺の違法な路上駐車が増加し、周辺の住民への迷惑にもなっています。駐車はちゃんと定められた場所にしなければなりませんので、目的地の駐車場が満車だった場合は近くのコインパーキングなどを探しましょう。

また、買い物やレジャーなど、ポケモンGO以外に自動車で出かける理由がある場合は、目的地でポケモンGOをプレイして、特に意識せずこのパターンになっている人も多いのではないでしょうか。

自動車から降りたらポケモンGOに熱中しても安全というわけではありません。
冒頭でも説明した通り、歩きスマホは非常に危険ですので、周囲の状況をよく確認して安全な場所で立ち止まってからのプレイをおすすめします。

まとめ

ポケモンGOは安全に配慮してプレイすれば非常に楽しいゲームです。
個性あふれる魅力的なポケモンが現実世界に出てきたかのような演出は、ポケモンファンであれば感動するのは間違いありません。
老若男女問わず多くの人がプレイしていて、友達や家族との共通の話題にもなり、他者とのコミュニケーションを活性化してくれるでしょう。

しかしその一方で交通事故や歩きスマホによる事故などが起きてしまいやすい仕組みでもありますので、友人・知人に負けじとポケモン集めに熱中するあまり、交通ルール・マナーを無視してしまう人も非常に多いようです。
また、身近な人がながらスマホをしているのであれば、その場で「危ないよ」と注意してあげましょう。
小さなお子さんがポケモンGOプレイするときは、歩きながらプレイすることの危険性や安全に遊ぶ方法を保護者の方がしっかりと教えましょう。

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