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2016-04-01更新

「価格(評価額)落ち」を保険会社に認めさせる方法

事故により修復歴がついてしまった車は修理で綺麗に直っても査定額は確実に下がってしまいます。それを「価格(評価額)落ち」と言いますが、「価格(評価額)落ち」の損害についての支払いを請求しても基本的に保険会社は断ってくるでしょう。ここでは保険会社に「価格(評価額)落ち」の分を補償してもらうための方法を説明します。

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▼価格(評価額)落ちについてと、その認めさせ方

1.「価格(評価額)落ち」とは
2.「価格(評価額)落ち」を認めさせるための方法
3.「事故減価額証明書」の発行

1.「価格(評価額)落ち」とは

修理を行って見た目上は事故・水没する前の状態にまで回復したとしても、「修復歴車」や「冠水歴車」となってしまうと、中古車市場での評価額が低くなってしまいます。
この経済的価値の下落を「価格落ち」「評価額落ち」「格落ち」「査定落ち」「事故落ち」「評価損」などと呼びます。

例えば自分に過失が全くないような、他人が原因の事故に巻き込まれて修復歴がついてしまった場合、修理の費用(修理に必要な実費または中古車市場価格の安い方の金額)は加害者側の保険から出ますが、修復歴がついたことによる「価格落ち」の損失については保険会社の方から自主的に補償をしてくれることはまずないでしょう。
それ所か、加害者側の保険会社に対して被害者側からその事を伝えたとしても「価格落ち」の補償については基本的に拒否される場合がほとんどです。

保険会社が価格落ちの補償について拒否する際の対応として多いのは、以下のようなパターンです。

●新車(登録から6ヶ月以内かつ走行距離3000km以内などの社内規定がある)でなければ認められない

●乗り潰すなどして価値がなくなれば価格落ちの差はなくなる

●売る予定はあったか?事故以前に下取りなど売買契約をしていなければ認めない

●修理すれば元通り直る

保険会社は出来る限り補償額を減らしたいと考えるため、こういった価格落ちの補償を断る対応は、多くの保険会社でマニュアル化されており、価格落ちを認めるか否かの独自の基準を設けていることが多いです。

2.「価格(評価額)落ち」を認めさせるための方法

まず前提として、全損(修理不可能)の場合は価格落ちとして認められません。
修理で綺麗に直しても、修復歴で価値が下がってしまう事を補償してもらうため、全損(修理できない)の場合はその時点の中古車市場価格などが補償額の限度となります。

価格落ちを認めさせるには、口頭の交渉よりも書面での請求をする方が有効です。
事故によって修理をしても価値が下落したということを証明しましょう。

  • 「修理明細」を入手し、「修復歴車」となったことを主張する
  • 日本自動車査定協会に「事故減価額証明書」を発行してもらう
  • 「機能や外見が回復すれば、売買取引時の経済的価値が下がらない」ということを証明するよう、説明を要求する
  • 中古車販売サイトなどで、自分の車と近い条件(車種・年式・走行距離など)の車の販売価格を調査し、「修復歴」の有無による価格差を提示する
  • 自分の車に近い条件で価格落ちが認められた判例を提示する(判例の参考サイト)

前述した、補償を拒否する際のマニュアル対応に対しては、以下の様な対応をすればよいでしょう。

●新車(登録から6ヶ月以内かつ走行距離3000km以内などの社内規定がある)でなければ認められない
→社内規定の書面の提出を求めたり、保険会社が勝手に規定した社内の基準とは関係なく、過去の判例で価格落ちが認められた例があることを示す

●売る予定はあったか?事故以前に下取りなど売買契約をしていなければ認めない
●乗り潰すなどして価値がなくなれば価格落ちの差はなくなる
→いつ売るかは車の所有者が決めることであって、保険会社が被害者の車の売却時期を制限するのはおかしい

●修理すれば元通り綺麗に直る
→修理して見た目が戻っても価値が元に戻らないから価格落ちの請求をしている

また、「修復歴」がつかなくとも、特殊な塗装で再現ができない、技術的な問題やパーツの在庫が存在しないなどで元通り修理できないといったケースなど、事故により価値が確実に下落したことを証明できるのであれば、「価格(評価額)落ち」として申請することは可能です。
ただし、「修復歴」がつく場合と比べれば、保険会社に認めさせることはかなり難しくなるでしょう。

3.「事故減価額証明書」の発行

被害者だけで保険会社を相手取り、価格落ちを認めさせるのは難しいですが、事故により車両の価値が下がってしまったことを第三者機関の「日本自動車査定協会(自査協)」に証明してもらうことができます。

自動車査定協会は「経済産業省」「国土交通省」を主務官庁とする一般財団法人で、自動車業界の査定が適正に行われるよう自動車の査定士を育成する技能向上研修や技能検定試験などに努めています。
国の権威がある公的な機関に価格落ちを証明してもらえるため、「事故減価額証明書」は保険会社に対して価格落ちを補償させるための有力な要素になるでしょう。
ただし「事故減価額証明書」は「修復歴車」に該当する条件を満たす場合のみ発行して貰えるので、その点は注意しておきましょう。

「事故減価額証明書」の発行方法についてですが、下記の手順で行います。

  • 最寄りの査定協会(自査協のサイト(外部リンク)から自分の地域の支所を探しましょう)に電話をかける
  • 修理見積もりをFAXして「修復歴車」に該当するかチェック
  • 「持ち込み査定」か「出張査定で予約」
  • 持ち込んで査定してもらうか出張査定をしてもらう
  • 1週間程度経過したら結果が送られてくる

また、自査協は保険会社との交渉には一切関わってもらえず、見積もりもディーラーの査定額より少し低めになることを注意しておきましょう。

まとめ

保険会社はできるだけ自らが支払う保険料を減らそうとしてきます。
理不尽にも事故に巻き込まれた人が正当な補償を受けられないのは問題ですので、交渉材料を適切に揃えきちんと支払ってもらいましょう。

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