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2016-07-05更新

HV・PHV・PHEV・EV・FCVの特徴

最近はガソリン車以外に様々な種類の車が登場し、HV・PHV・PHEV・EV・FCVなどの略称を見かけることがあります。 それぞれの言葉がどのような意味を持つか、またどのような特徴を持った車なのかご存知でしょうか? ここではそれらの車の特徴を説明します。

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▼HV・PHV・PHEV・EV・FCVの特徴

ハイブリッド(HV)とは
プラグインハイブリッド(PHV/PHEV)とは
電気自動車(EV)とは
燃料電池自動車(FCV)とは

ハイブリッド(HV)とは

HV・PHV・PHEV・EV・FCVの特徴_ホンダ・フィットハイブリッド

一般的に知られるようになってきた「ハイブリッド車」ですが、ガソリンを使う「エンジン」と電気を使う「モーター」の両方を組み合わせた車を、ハイブリッド車(ハイブリッドカー)と言います。
二酸化炭素などの有害な排気ガスを直接排出しない電気自動車や燃料電池自動車と違い、ハイブリッド車はガソリンで走行している時には排気ガスが出ます。

略称名はHVですが、これはHybrid Vehicleの略です。
Hybrid …「ハイブリッド=異種のものを組み合わせたもの」
Vehicle …「車両・陸上の乗り物」

ハイブリッド車はエンジンを持つガソリン車をベースに、モーター・発電機を搭載した車です。
燃費が悪くなる低速域において、エンジンは停止してモーターのみで走行します。
モーターを動かす電気は、ブレーキの際の減速の力を利用して発電(充電)します。これを回生ブレーキシステムと呼びます。
ハイブリッド車にはコンセントに繋ぐ部分は存在せず、充電は回生ブレーキのみです。
電気(モーター)での走行は低速の時のみで、速度が出ればガソリン(エンジン)で走行しますが、蓄積可能な電気容量はあまり大きくないため、低速での走行が長く続いてモーター走行用のバッテリーがなくなれば、低速時にもガソリン(エンジン)で走るようになります。

ガソリン車に比べるとモーター・発電機などを搭載している分、車両価格は高くなりますが、燃費が良くない低速域は回生ブレーキで得た電気で走るため、燃費に優れます。
走行距離が多い方は、高くなった車両価格を燃費(ガソリン代)の良さで埋め合わせ、総合的な支出を抑えることも可能です。
逆にあまり車を頻繁に利用しない(休みの日のレジャー利用や買い物がメイン)人の場合、車両価格の差を埋めることができないので、通常のガソリン車を選んだ方が安く済むことになります。

また、ハイブリッドには細かく分類すると、「ストロング方式」と「マイルド方式」の2種類が存在します。
ストロングハイブリッド車は、上記の通り低速時にモーターのみで走行するタイプの車ですが、マイルドハイブリッド車は低速時でもエンジンも併用するため、モーターはアシストするだけの存在です。
マイルドハイブリッドタイプはバッテリーの電気容量が少なく構造も単純なため、モーターはアシスト程度しかできませんが、その分車両価格の上昇を抑えつつ燃費を向上させることが可能です。
マイルドハイブリッド方式は主に軽自動車などで利用され、「エネチャージ(スズキ)」や「i-ELOOP(マツダ)」のように、各社独自の呼び方をして、「ハイブリッド」とは呼ばないことが多いです。
ですので、一般的に「ハイブリッド」と言えば、ストロング方式のハイブリッドを指します。

ハイブリッド車で有名な車種と言えば、セダンタイプの「トヨタ・プリウス」でしょう。
他にもコンパクトカータイプのハイブリッド車では「トヨタ・アクア」「ホンダ・フィットハイブリッド」などが、セダンタイプのハイブリッド車では「トヨタ・カローラアクシオ」「ホンダ・アコード」などが有名です。

プラグインハイブリッド(PHV/PHEV)とは

HV・PHV・PHEV・EV・FCVの特徴_三菱・アウトランダーPHEV

プラグインハイブリッド車は、ハイブリッド車と電気自動車の中間的存在で、ハイブリッド車と同様に、ガソリンで走行している時には排気ガスが出ます。

略称はPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)または、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)です。
Plug-in …家庭用の電源にプラグを差し込んで充電可能なことを意味します。
PHVは比較的電気容量が少なめでハイブリッド車寄りの性質を持ち、PHEVは電気容量が多くEV(電気自動車)寄りの性質を持ちます。

ハイブリッド車の充電は回生ブレーキのみでしたが、プラグインハイブリッド車はより大きな電気容量のバッテリーと充電用のプラグを持ち、回生ブレーキに加えて家庭用の電源から直接充電することも可能です。
また、ハイブリッド車は低速時のみモーター走行でしたが、プラグインハイブリッド車はバッテリーが残っていれば速度が出ていてもモーター走行を継続します。
後ほど電気自動車の項目で詳しく説明しますが、ガソリン(エンジン)よりも電気(モーター)の方が、単位距離当たりに必要な出費は低くなりますので、ハイブリッド車よりも更に燃費に優れています。
ハイブリッド車と違って、プラグインハイブリッド車はスーパーの買い物などの短距離で済む日常的な利用は全てモーター走行のみで行えるため、距離単価の安い電気代だけで済み、ガソリンを全く消費しません。
また、バッテリー容量の制限であまり長距離を継続して走れない電気自動車と違って、プラグインハイブリッド車は長距離の利用でバッテリーが切れてもガソリン走行に切り替わり、ガソリンが少なくなっても給油すればすぐに走り出すことが可能ですので、旅行などの長距離の利用も問題なくこなせます。

車からの1500Wの給電にも対応しており、停電時や外出先でも電子レンジなどの消費電力が高い家電を稼働させることが可能です。
電気自動車でできるようなことはほぼ全てできる上、ガソリンを消費しての発電も可能なため、バッテリーがなくなれば何もできなくなってしまう電気自動車の弱点を見事克服しています。

上記の通り、ハイブリッド車と電気自動車の良い所を兼ね備え、欠点らしい欠点が見当たらないように思えますが、通常のエンジンに加えて容量の多いバッテリーを乗せる必要があるため、車両価格はハイブリッド車よりも高くなってしまいます。
また、最近市販が開始されたばかりで、いくつか選択肢のあるハイブリッド車と違い、現時点では数車種しか存在しておらず、選択の幅が狭いことも欠点と言えるでしょう。
しかしプラグインハイブリッド車は、高い車両価格と選択肢が少ない事を許容できれば、最も優れたエコカーであると思われます。

プラグインハイブリッド車は、現時点では国内メーカーでは「トヨタ・プリウスPHV」「三菱・アウトランダーPHEV」の2車種のみ市販されており、その他には外車にもいくつかあります。

電気自動車(EV)とは

HV・PHV・PHEV・EV・FCVの特徴_日産・リーフ

電気自動車は、その名の通り電気で走る車です。
ガソリンは一切使わないため、走行中に二酸化炭素などの有害な排気ガスを出すことはありません。

略称はEVで、Electric Vehicleの略です。
Electric …「電気の」

電気自動車はエンジンが搭載されておらず、ガソリンなどの燃料を入れることができない代わりに、容量の大きいバッテリーとモーターが搭載されています。
家庭用の電源から充電することができ、電気会社との契約プランにもよりますが、単価の安い夜間電力で充電することで、ランニングコストをガソリン車の数分の一に抑えることが可能です。
燃料ではなく電気で動くため、燃費の代わりに電費という表現を使いますが、電費を燃費に換算(電気代をガソリン代に換算)すると90km/L程度になります(※車種や、走行速度、エアコン使用の有無、電気料金や契約プランなどによって変わります)。
他のエコカーでもカタログ燃費で30~38km/L(実燃費は20km/L前後)程度であることが多いので、電気自動車がいかに優れているかわかります。
自宅に太陽光発電可能な設備があれば、更に電費を抑えることも可能でしょう。
エンジンを搭載していない分、プラグインハイブリッド車やハイブリッド車ほどは車両価格が高くならないのも良い所です。

非常に優れた燃費(電費)を持つ電気自動車ですが、幾つかの弱点もあります。
まず第一に、ガソリンスタンドで給油すれば2~3分で満タンになり、すぐに走行可能なガソリン車やハイブリッド車に比べると、充電は非常に時間がかかります。
通常の家庭用電源(100V)で8~10時間、200Vの家庭用電源で4~5時間程度は必要で、大型施設などにある急速充電を用いても80%までの充電に30分必要です。
充電に時間がかかることに加え、ガソリンスタンドの給油機と比べると設置された充電設備が少ないことも問題です。
ガソリンスタンドは日本全国に3万箇所以上ありますが、その中でも充電設備を持つガソリンスタンドは1万箇所程度で、更に給油機は複数ある場合がほとんどですが、充電器は1つや2つ程度しかない場合も多く、充電に時間がかかるため、非常に回転率が悪くなります。
次に、長距離の走行に向かないという問題があります。
大容量のバッテリーを搭載していると言っても、日産・リーフは満充電で228km(24kWh駆動用バッテリー)、280km(30kWh駆動用バッテリー)程度しか走ることができず、またバッテリーは低温に弱いため気温によっては走行可能な距離が減少し、エアコンをつけると更に消費電力が増えるので、実質的な走行距離はメーカー公称値の半分程度になることもあります。
近所の買い物などの日常利用では毎晩充電すれば特に問題ないかと思いますが、旅行など長距離移動する際には満充電からでも往復できない可能性があります。
その際には外出先の充電スタンドを利用することになりますが、上記の通り充電設備自体が少なく、充電に時間がかかってしまうという問題があるので、不便と言わざるを得ないでしょう。

電気自動車で有名な車種としては、「日産・リーフ」「三菱・i-MiEV」「テスラ・モデルS」などがあります。

燃料電池自動車(FCV)とは

HV・PHV・PHEV・EV・FCVの特徴_トヨタ・MIRAI

燃料電池自動車は、水素を利用して発電し、その電気を使ってモーターで走行する車です。
電気自動車と同様に、走行中に二酸化炭素などの有害な排気ガスは出さず、発電時に水が副産物として生成されます。

略称はFCVで、Fuel Cell Vehicleの略です。
Fuel Cell …「燃料電池」

燃料電池自動車は、電気自動車に近い性質を持ちますが、超高圧なタンクに入った水素を使って発電するため、電気自動車よりも長距離走行することが可能です。
また、燃料である水素の補充は、ガソリンの給油と同等の短時間でできます。

ただし、燃料電池の製造コストが高いため車両価格も高くなり、燃料である水素も高いので、燃費はガソリン車と同等以下になります。
それよりも大きな問題として、水素ステーションが充電設備以上に圧倒的に少ないことがあげられます。
まだ全国に100箇所もないため、燃料の充填は確実に不便なことでしょう。
車両価格が高く、燃費も利便性も悪いとなれば、新しさや物珍しさといった部分に価値を見出すしかありません。

燃料電池自動車は現時点で市販されているのは「トヨタ・MIRAI」のみです。

詳しくは、「水素自動車のメリット・デメリット」の記事を参照してください。

まとめ

車は動力によって、様々な特徴があります。
選択を間違えてしまうと後悔することになるので、自分の利用目的・ライフスタイルに合った車を選ぶ必要があるでしょう。

通勤での利用や、旅行好きなどで走行距離がある程度多い場合は、燃費に優れ、バランスの良いハイブリッド車がオススメです。

自宅に充電設備や太陽光発電システムがある場合は、近場の移動手段として電気自動車をセカンドカーに選択するのも良いでしょう。

走行距離が多く燃費を良くするために電気でも走りたいが、近場の利用も長距離の利用も1台で全て済ませたい場合はプラグインハイブリッド車を選びましょう。

他の人が使っていない珍しい車を所有したい人は、燃料電池自動車を選択肢に入れても良いかもしれません。

走行距離が少なく(年間5000km以下など)、たまに旅行などの長距離の移動でも使いたい場合、普通のガソリン車を選択するのが最適かと思われます。

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